私たちの会社が目指しているのは、単に広告のコンサルティングをしたり、システムを開発したりするだけじゃなくて、クライアントの広告ビジネスの「伴走者」として、事業の立ち上げから成長までを一緒になって考え、汗をかくことなのです。であるため、このブログで発信されている情報も、どこかの教科書に書いてあるようなきれいごとじゃなくて、もっと現場の泥臭さとか、リアルな課題感に基づいたものが多いんです。
この前公開された「GA4レポート自動化の決定版!」の記事なんかも、まさにその一つだなと思って読んでいました。Looker Studioを使ってレポート作成の手間をなくすというのは、日々の業務に追われている人にとっては本当に助かる話じゃないですか。でも、最近非常に思うのは、その「自動化」というのは、ゴールじゃなくて、むしろ本当のスタートラインに立つための準備運動なんじゃないかなということなんです。
自動化はスタートライン|本当の価値は「時間の使い方」にある
というのも、レポートが自動で出てくるようになって「やったー!これでレポート作成の時間が浮いた!」で終わってしまうのは、実は非常にもったいない気がしていて。もちろん、工数削減はそれ自体が大きな価値です。でも、自動化によって生まれた「時間」という最も貴重なリソースを何に使うか、そこが事業を成長させられるかどうかの分かれ道だと思うんです。
考える理想は、その浮いた時間を使って、ひたすらデータと「対話」すること。自動化されたレポートに出てくる数字をただ眺めるんじゃなくて、「先月と比べて、なぜこの指標が20%も伸びたんだろう?」「このキャンペーン経由のユーザーは、なぜか直帰率が高いな…」みたいに、データの裏側にあるユーザーの行動や心理に思いを馳せる。
そういう、ある意味で泥臭くて、答えがすぐには出ありませんうな問いと向き合う時間こそが、次の打ち手を考える上で一番重要なんじゃないかなって。自動化は、そのための時間を捻出してくれる魔法の杖みたいなものなんだと捉えています。
具体的にどうする?BigQueryでデータを深掘りする
じゃあ具体的にどうするの?って話なんですけど、例えば自動化されたレポートで「特定の広告キャンペーンから来たユーザーのコンバージョン率が、他のキャンペーンに比べて低い」という事実(ファクト)が見つかったとします。
ここで「ふーん、そうなんだ」で終わらせずに、GA4の「探索レポート」機能を使ったり、もっと言うとBigQueryにエクスポートした生データを使って、さらに深掘りしていくんです。
BigQueryとは?
BigQueryというのはGoogleが提供してるデータ分析基盤で、ここにGA4のデータを連携させておくと、SQLという言語を使って、かなり自由自在にデータを抽出・分析できるのです。
例えば、こんな感じで問題のキャンペーン経由ユーザーが、サイト内のどのページで時間を使い、どこで離脱しているのかを細かく追うことができるんです。
BigQuery SQLクエリ例
-- 特定キャンペーン経由ユーザーのページ別平均滞在時間を調べるクエリ例
SELECT
(SELECT value.string_value FROM UNNEST(event_params) WHERE key = 'page_location') AS page_url,
AVG((SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) WHERE key = 'engagement_time_msec')) AS avg_engagement_time_ms
FROM
`your-project-id.analytics_XXXXX.events_*` -- ここはご自身の環境に合わせてください
WHERE
-- イベント発生日が直近30日以内
_TABLE_SUFFIX BETWEEN FORMAT_DATE('%Y%m%d', DATE_SUB(CURRENT_DATE(), INTERVAL 30 DAY)) AND FORMAT_DATE('%Y%m%d', CURRENT_DATE())
AND traffic_source.name = 'Your_Problem_Campaign_Name' -- 問題のキャンペーン名を指定
GROUP BY
page_url
ORDER BY
avg_engagement_time_ms DESC
LIMIT 100;
データから仮説を立て、アクションに繋げる
こうやってデータを深掘りしていくと、「ああ、LPのこの部分の説明が分かりにくくて、次のページに進めずに離脱してるのかも」とか、「そもそも広告のクリエイティブとLPの内容にズレがあって、ユーザーががっかりしているのじゃないか?」みたいな仮説が生まれてくる。
ここまでくれば、あとはその仮説を検証するためにLPを修正してA/Bテストをするとか、広告クリエイティブを見直すとか、具体的なアクションに繋げられますよね。これこそが、本当の意味での「データドリブンな事業改善」のサイクルだと思うんです。
改善サイクルの実践
- データからインサイトを抽出:自動レポートで全体像を把握
- 仮説を立てる:BigQueryで深掘りし、問題の原因を特定
- アクションを起こす:LP修正、広告改善、ターゲティング変更など
- 結果を検証:またデータで効果測定し、次の改善へ
「伴走」の本当の意味とは
結局のところ、レポート自動化というのは、この改善サイクルを回し始めるための、いわば準備体操みたいなものなのです。本当に大事なのは、データからインサイトを抽出し、仮説を立て、アクションを起こし、その結果をまたデータで検証するという、地道なプロセスの連続です。
そして、こういう一つ一つの地道な作業を、クライアントの隣で「うーん、なんででしょうねぇ…」「こっちの可能性もありますかね?」なんて言いながら、一緒に悩み、考えていくことこそが、私たちが掲げている「伴走」という言葉の本当の意味なのかなって、この記事を読んで改めて思いました。
単にツールを提供するだけじゃなくて、その使い方から、その先にある事業の成長まで、全部一緒に考えていきたい。そんなことを考えさせられる、良い記事だったなと思います。
まとめ
GA4のレポート自動化は、業務効率化の大きな第一歩です。しかし、それで終わりではありません。自動化によって生み出された時間を、データとの深い対話に使うことが、事業成長の鍵となります。
BigQueryとSQLを活用してデータを深掘りし、ユーザー行動の裏側にある真実を探り、仮説を立ててアクションに繋げる。この地道なサイクルこそが、真のデータドリブン経営を実現する道です。